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来シーズン、ライバルに差をつけたいあなたへ
ロードバイクのシーズンが一段落する冬。このオフシーズンをどう過ごすかが、来シーズンのパフォーマンスを大きく左右することをご存知でしょうか?「寒くてなかなか外で走れない」「何をすればいいか分からない」と悩んでいる方も多いかもしれません。しかし、この時期こそが、ライバルに差をつける絶好のチャンスです。
その鍵を握るのが、ジムでのフィジカルトレーニング。今回は、第一線で活躍するロードレース実業団選手が実際に行っている、オフシーズンの練習ルーティンを徹底解説します。自転車に乗るだけでは鍛えきれない筋肉を強化し、来シーズン、新しい自分に出会いましょう!
なぜオフシーズンにジムへ?自転車に乗るだけではダメな理由
「自転車が速くなるには、自転車に乗るのが一番じゃないの?」そう思うのも当然です。しかし、高強度なペダリングや長時間のライドを支えるには、土台となる強靭なフィジカルが不可欠です。
オフシーズンにジムで筋力トレーニングを行うことには、以下のような大きなメリットがあります。
- 筋力の底上げ: シーズン中に落ちてしまいがちな筋力のベースを一気に引き上げます。
- ペダリングの安定化: 体幹や股関節周りの筋肉を鍛えることで、ペダリング時の体のブレをなくし、より効率的にパワーを伝えられるようになります。
- 怪我の予防: 筋肉のバランスを整え、関節を補強することで、シーズン中の怪我のリスクを低減します。
つまり、オフシーズンの筋トレは、来シーズンを万全の状態で迎えるための「未来への投資」なのです。
実業団選手直伝!パフォーマンスを飛躍させる筋トレメニュー
ここからは、実業団選手が実践する具体的なトレーニングメニューをご紹介します。ただ闇雲に鍛えるのではなく、どのトレーニングが自転車のどの動きに繋がるのかを意識することが重要です。
1. レッグプレス:ペダリングの土台を作る王道トレーニング
ペダリングの「踏み込む」動作で中心となる大腿四頭筋(太もも前側)や大臀筋(お尻)を総合的に鍛える種目です。高重量を扱えるため、筋力アップに非常に効果的です。膝を伸ばしきらず、深く曲げることで、筋肉に持続的な負荷をかけるのがポイントです。
2. レッグエクステンション & レッグカール:太ももの表と裏を個別に強化
レッグエクステンションは大腿四頭筋、レッグカールはハムストリングス(太もも裏側)をピンポイントで鍛えます。特にハムストリングスは「引き足」の動作で非常に重要。ペダリングの効率を上げるために、太ももの表と裏をバランス良く鍛えましょう。
3. アダクション & アブダクション:膝のブレを防ぎ、ペダリングを安定させる
内ももを鍛える「アダクション」と、お尻の横を鍛える「アブダクション」。一見地味ですが、これがペダリングの安定性に絶大な効果をもたらします。膝が内外にブレるのを防ぎ、生み出したパワーを真っ直ぐペダルに伝えるために欠かせないトレーニングです。
4. ラットプルダウン:上半身の安定がライドを変える
ロードバイクは脚だけでなく、上半身の使い方も重要です。ラットプルダウンで広背筋を鍛えることで、ダンシング(立ち漕ぎ)やスプリント時の引きつけが力強くなり、長時間のライドでも上半身のフォームが崩れにくくなります。
5. 腹筋トレーニング:長時間ライドを支える「体幹」の要
体幹、特に腹筋は、安定したライディングフォームを維持するための土台です。強い体幹があれば、ペダリングで脚が生み出したパワーを逃さず推進力に変えることができます。地道なトレーニングですが、その効果は絶大です。
まとめ:地道な努力が、来シーズンのあなたを作る
ご紹介したトレーニングは、決して派手なものではありません。しかし、こうした地道な努力の積み重ねが、シーズンに入ってからの大きなアドバンテージとなります。
大切なのは、重量よりも正しいフォームを意識すること、そしてどの筋肉を使っているかを考えながら行うことです。まずは週1〜2回からでも、お近くのジムで始めてみてはいかがでしょうか。
実際のトレーニングの様子や、より詳細なフォームの解説は、ぜひ動画でチェックしてみてください。プロ選手の動きは、きっとあなたのトレーニングの質を一段階引き上げてくれるはずです。
