地獄のFTPテスト!ロードバイク走力をチェック
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自分の限界を知る!ロードバイクの実力を測る「FTPテスト」完全ガイド
「自分の走りって、客観的に見てどのくらいのレベルなんだろう?」「日々のトレーニングの成果を、もっと具体的に実感したい」…ロードバイクに乗る多くのサイクリストが、一度はこんな風に考えたことがあるのではないでしょうか。感覚的な成長も大切ですが、客観的な「数値」で自分の実力を把握することは、モチベーション維持や効率的なトレーニング計画に不可欠です。
そのための最もポピュラーで信頼性の高い指標が、今回ご紹介する「FTP(Functional Threshold Power)」です。
そもそもFTPとは?走力の「ものさし」を知ろう
FTPとは「Functional Threshold Power」の略で、日本語では「機能的作業閾値パワー」と訳されます。簡単に言うと、「1時間、理論上維持し続けられる最大の平均パワー(ワット)」のことです。この数値が高ければ高いほど、高い出力を長時間維持できる、つまり「速く、強く走れる」ということになります。
FTPは、単に自分の戦闘力を知るだけでなく、日々のトレーニング強度を設定するための基準(パワーゾーン)にもなります。自分のFTPを把握することで、「今日は回復走」「今日は限界を攻めるインターバル」といったように、目的に応じた最適なトレーニングを組み立てることができるのです。
地獄の20分間…FTPテストの具体的な流れ
FTPを正確に測定するには、1時間全力で走り続けるのが理想ですが、これは肉体的にも精神的にも非常に過酷です。そこで一般的に行われるのが、より短時間で測定する「20分テスト」です。
スマートトレーナーとパワーメーターがあれば、室内で天候に左右されずに行うことができます。基本的な流れは以下の通りです。
1. ウォーミングアップ(15〜20分)
軽いギアでケイデンスを上げながら、徐々に体を温めていきます。脚だけでなく、心拍数も上げていくことが重要です。
2. 高強度インターバル(数本)
本番に向けて脚と心肺に刺激を入れるため、1分程度の高強度走を数本行います。
3. 5分間の全力走
乳酸除去能力を高め、20分走のパフォーマンスを最大化するために、一度5分間の全力走で追い込みます。
4. リカバリー(10分)
軽い負荷で脚を回し、呼吸を整え、本番に備えます。
5. 20分間の全力走(本番)
ここが正念場です。20分間、維持できるギリギリのペースで走り続けます。序盤に飛ばしすぎず、最後までタレない絶妙なペース配分が鍵となります。
6. クールダウン(10分以上)
テストが終わったら、急に脚を止めず、ゆっくりとクールダウンしましょう。
そして、FTPの算出方法は「20分間の平均パワー × 0.95」となります。この0.95を掛けるのは、20分間の全力値から1時間持続可能なパワーを推定するためです。
FTP測定で、あなたのサイクリングは次のステージへ
FTPテストは「地獄」と称されるほど過酷なものですが、その先にあるメリットは計り知れません。自分の現在地が数値で明確になることで、漠然としたトレーニングから脱却し、具体的な目標設定が可能になります。
定期的に測定すれば、トレーニングの成果が数値として表れ、これ以上ないモチベーションになるでしょう。自分の限界を知り、そしてその限界を超えていく。FTPテストは、そんな成長サイクルへの第一歩です。
「言葉で聞いても、その辛さが想像できない…」という方、ぜひ実際のテストの様子をご覧ください。その過酷さと、乗り越えた先の達成感が伝わるはずです。
▼実際の地獄の様子はこちらの動画で!
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WRITTEN BYFRAME編集部
FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://d32v8g8s7t6j6r.cloudfront.net/mg/wp/

