「スピードコントロールがうまくいかない」
「下りに最適なボディポジションってあるの?」 確かに、上りの走り方の情報はたくさんありますが、下り方についての情報は不足していてあまりないかもしれません。特に速くではなく、安全に下る方法はあまり聞いたことがないかもしれないですね。 安全に下れてしかも怖くない、そんな方法があるなら聞いてみたい! プロサイクリングチームAVENTURA CYCLINGの運営代表/プレイングディレクター、管洋介さん、教えてください!!

下り坂で、さらに前のめりになるからもっと怖くなる
「下りが怖い……」。想像するに、原因はロードレーサーの形状や乗車姿勢にありますね。元々ハンドルが低い位置にあるロードレーサーは、下り坂を走ることで、さらに「前のめり」になってしまいます。これが怖さにつながっているんだと思います。 私は一般ライダーの指導も多くしていますが、平地で25km/hで走れるのに、下りになると20km/hでも怖くてガチガチになってしまう人がいます。中にはコーナーで10km/hにまで減速してしまっている方も……。
下ハンドルに慣れていない、平地でもアップライトなポジションで走るライダーに多いパターンですね。 これは「前のめり」という身体の状態に、細いタイヤで路面を捉えるしかないというロードレーサーへの不安なイメージが加えられているからだと思います。つまり「ハンドル荷重」の状態が続いて、路面からの振動が手元に伝わって、コントロールが腕だけに委ねられる時間が大きくなることが、恐怖を感じる大きな原因です。 平地でも下ハンドルはまだ慣れていない、ブラケット中心にフォームをとっているライダーが下りが怖くなる原因を解決するには下りの基本となるフォームをまず意識することが大切になるでしょう。
下りの基本フォーム「3つ」をマスターする
下りの乗車ポジション/フォームのポイントは大きく3点。まずはこれらを紹介していきます。お腹に力を入れて肩の力を抜く

ハンドルへの荷重が減ると、うまくいかなかったコントロールに余裕が出てきます。
「じゃあ、常に腹筋に力を入れていいないといけないの?」という意見も聞こえてきそうですが、下るコースに合わせて力を入れてみましょう。重要なのは危険予測が必要なとっさの時にグッと体幹に力が入っていることです。 まだ疲れもほどほどで、見通しが良く緩くて一直線の下りなどではリラックスした感じで走り、狭くブラインドコーナーが続く区間では体幹部にグッと力を入れて安定させることは重要。メリハリをつけて走ると体力も温存できると思います。
胸を低く構え腰を少し後ろに引く

この軽く曲げたヒジで細かな振動などを吸収できるようになります。注意点はヒジを内に絞らないこと。ハンドリングがクイックになってしまいます。ハンドルから外へ少しヒジを膨らませるように。下りが怖いからといって、道路から頭を遠ざけようとすると、コントロールに余裕のない状況を導いてしまうので注意。
ブラケットは中指を中心にブレーキレバーを握り、ヒジを軽く外側へ曲げる

基本フォームがマスターできたら、状況に応じて試せる3つの方法にトライ
下りの基本フォームが意識できたら、次は「下りが怖くなくなる」テクニックを試します。3つ全部を試す必要はありません。自分の状況に応じて取り入れてみましょう。体幹がないライダーにおススメ!「トップチューブを両膝で挟む」

下りのスピードが時速20km/h以下になるライダーにオススメ!「フロントブレーキを当て効きさせたままペダリングをする」

ある程度のスピードで下れるライダーにおススメ!「クランクをやや水平にして、カカトを下げて後方荷重に」

競技歴22年のベテラン。国内外で50ステージレース以上経験し、スペインで5シーズン BRICO IBERIA 、VIVEROS [現 CONTROL PACK]と契約、国内ではアクアタマを設立、インタープロ、マトリックス、群馬グリフィンを経て、国内の有望な若手選手とファーストエイドなど安全啓蒙を指南できるメンバーを集めたAVENTURA CYCLINGを2017年に設立、走りながら監督を務める。プロカメラマンでもあり、自転車雑誌の製作に長く関わっている。現在はプロライディングアドバイザーとして初心者向けのライディングレッスンなどを多く手がける。 AVENTURA CYCLING
