自転車活用推進法の成立で何がどう変わるか

自転車活用推進法の成立で何がどう変わるか

こんにちは、NPO法人 自転車活用推進研究会 事務局長 の内海潤です。

自転車活用推進法が成立

カジノ法案の影に隠れて報道されなかったが、自転車活用推進法案が臨時国会で可決されて成立した。自転車を愛する国会議員で構成する自転車活用推進議員連盟(議連)が3年にわたり準備して来て、ようやく形になった。 後日、成立報告会が行われ尽力してくれた議員の先生方が集結したが、議連の会長で自民党前幹事長の谷垣禎一先生の姿は会場になかった。現在ハードなリハビリ中とのことだが、1日も早く元気な姿を見せてくれることを願ってやまない。

法案の成立で何がどう変わるのか

さて、法案の成立で何がどう変わるのだろうか? 本法は交通政策基本法と従来からあった自転車三法との間(ミッシングリンク)を埋める理念法だが、「国レベルで自転車の活用を推進する」と決めた意義は大きい。国は自転車の活用推進に関する計画を作り、国会で発表しなければならなくなった。 また、各省庁が担当する15項目の基本方針を挙げた。表現が具体的でないのは実情に応じて臨機応変に対応できるよう配慮した結果だ。ただ、推進する内容は定義されたので予算化する根拠ができた。これで少なくとも絵に描いた餅ではなくなる。 長らく放置問題対策の議論に終始してきたが、ようやく日本も自転車の利活用に本気で取り組むモードに入った。自転車の市民権確立に向けて大きく舵を切ったのだ。

本法が画期的な理由

本法で画期的なのは「自転車が公共の利益の増進に資する」と初めて定義したこと。放置されれば街の景観を損ね、通行の邪魔になる上に歩道を暴走する迷惑者と言われて来た自転車が国民の利益になるとした。 そのためにまず、国交省へ自転車活用推進本部を置き、国交大臣が本部長に就いて各省庁と連携して推進すると決めた。 ・国交省は車道に自転車の走行空間を作って走りやすくし、シェアサイクルのポート数や台数を増やす ・厚労省は国民の健康増進及び医療費の削減を目指す ・経産省は安全基準を作り粗悪な自転車を販売させないようにする ・環境省はクルマから乗り換えてもらうことで低炭素社会化を加速する ・金融庁は保険制度を見直し事故に遭った際のケアを充実させる ・文科省は学校教育のカリキュラムに盛り込む ・警察庁は安全啓発と取り締まりの強化で自転車事故を減らす それぞれの持ち場で施策が動き出す。

ようやくスタート地点に立った

法案成立はスタートで本当の勝負はこれからだが、2020年には東京五輪がある。世界中から人が来るが右側通行の国がほとんど。迷わせないように工夫が必要だ。レガシーを作るチャンスだが時間はない。一気にドライブをかけたい。
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