SHIMANO ENS 2026 第2戦 八海山麓MTBパーク

髙水裕史、6年越しの総合優勝——SHIMANO ENS 2026 第2戦レポート|八海山麓MTBパーク

2026年5月30日・31日、新潟県南魚沼市の八海山麓MTBパーク(サンロク)にて、国内最大級のMTBエンデューロシリーズ「SHIMANO ENS 2026」第2戦が開催された。初夏の爽やかな気候の中、多くのライダーが集結し、3ステージにわたる熱戦が繰り広げられた。

ENS 2026 第2戦 八海山麓

3ステージが問いかけるもの

今大会のコースを担当したのは、同パークの代表でありディガーの五十嵐哲也氏。ステージごとに異なる顔を持つ設計が参加者を魅了した。S1はスピードとテクニックで気持ちよく走れるダウンヒル系。S2は体力を徹底的に削り、S3では集中力との戦いを強いる——その対比が絶妙で、多くの選手がS2での判断力を問われる展開となった。

ENS 2026 コース

髙水裕史、6年越しの総合優勝

開幕戦を制した幾田悠雅選手が不在のなか、トップカテゴリーは混戦の様相を呈した。そのなかで全選手の頂点に立ったのが、髙水裕史選手(Aクラス)だ。最終S3まで続いた接戦のなか見事に逆転し、3ステージのトータルタイム4分10秒64で総合優勝を果たした。開幕戦5位から大きく順位を上げた。

髙水裕史 総合優勝

表彰式でのスピーチが、この優勝の重みをそのまま伝えている。

「念願の総合優勝ができて、ちょっと泣きそうです。ここまで6年かかりました。藤田翔也さんが昔Tシャツをくれたことがあって、ああいうかっこいいライダーになりたいと思って始めたんです。本当に人生で最高の気分です。フィジカルは自転車で作ってきました。トレイルに行ったり、とにかく楽しんで乗り続けること。変に筋トレしても、コーナーが速くなるかというと怪しいじゃないですか、一番は現場で試すことだと思っています。去年は怪我が多かったので、今年はなるべく怪我なく自分のペースで。勝ち負けより、レースから得られるものを大切にしたい。いずれは総合優勝を一発で決めてAAに上がりたいですね」

各クラスの結果

ENS 2026 表彰式

総合2位の小出颯太選手(mtbクラブ安曇野/白馬高校MTBクラブ、Aクラス)はタイム4分11秒87。「S2はうまく走れて、優勝できたのではと思っていたんですが、また負けてしまいました。S3は行けると思って油断して、フラットなコーナーで草に突っ込んでリズムを崩してしまいました。次戦は頑張ります」と悔しさを滲ませた。

総合3位・AAクラス最上位は佐々木博選手(urge/Looseriders/EXT/Zerogravity/SUBARU)でタイム4分16秒57。最終ステージでトップタイムを叩き出す意地を見せた。「E-13のラジアルタイヤを履いて、結構攻めることができました。来週オーストラリアのワールドカップの併設レースに参加してきます」とのことで、会場から大きな拍手が送られた。

Bクラスは茂木昇選手(ZEROGRAVITY)が総合5位という驚異的な結果で制し、e-MTBカテゴリーとの二冠を達成。麦わら帽子姿での登壇に会場が笑いと拍手で沸いた。Cクラスは橋本颯馬選手が総合10位で優勝しU19カテゴリーとのダブル受賞、次戦からBクラスへの昇格が決定。Dクラスは奥山ソラ選手(シマノドリンキング)が優勝した。

フレンドリーマッチは大黒佑弥・向山太地・奥山ソラのシマノドリンキングチームがクラス別順位合計10ポイントで優勝。クラスを超えた団体戦は今回も大いに盛り上がった。

南魚沼の恵みと、前夜から続く宴

ENS 八海山麓 バーベキュー前夜祭

八海山麓MTBパークが位置する南魚沼は、日本一のコシヒカリの産地としても知られる地域。今大会では参加賞として南魚沼産コシヒカリが用意され、ローカルのホスピタリティがライダーたちを温かく迎えた。

レース前夜には恒例のバーベキューパーティが開かれ、多くの参加者が一堂に集まって杯を交わした。「みんな本当に仲が良くて、前夜祭のバーベキューにはたくさん参加してくれました。レース前日に二日酔い覚悟で飲んで夜中まで楽しむなんて、普通はしないと思うんですが(笑)。でもレースはレース、遊びは遊び、という切り替えができるのがENSらしいと思います」(五十嵐氏)。

技術と体力と我慢——3つのステージに込められたストーリーに全員が真剣に向き合いながら、宴の余韻を引きずるような和やかさも漂う。それがENS八海山麓大会の空気感だった。

ENS 2026 会場の雰囲気

次戦は野沢温泉へ

次戦(第3戦)は2026年8月22日・23日、会場は野沢温泉。シリーズはさらなる本格展開へと向かう。

総合リザルト(上位)

総合 クラス 氏名 チーム カテゴリー タイム
1 A 1 髙水 裕史 A 04:10.64
2 A 2 小出 颯太 mtbクラブ安曇野/白馬高校MTBクラブ A 04:11.87
3 AA 1 佐々木 博 urge/Looseriders/EXT/Zerogravity/SUBARU AA 04:16.57
4 A 3 石川 琢磨 TAGBIKE A 04:17.59
5 B 1 茂木 昇 ZEROGRAVITY B/e-MTB 04:19.12
6 A 4 志太 琉晟 WEST MTB Team/八海山麓MTB PARK A 04:19.47
7 A 5 大黒 佑弥 シマノドリンキング A 04:25.91
8 A 6 青木 暢大 CRAFT A 04:28.10
9 A 7 兼子 雄一郎 KYBカントリーモーニング A 04:28.51
10 C 1 橋本 颯馬 C/U19 04:29.34
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