フルーム最大のライバルとしてまず名前を挙げておきたいのは、昨年総合3位、おととしはフルームに次ぐ総合2位だったロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)だ。何しろ、フランス人によるツール優勝は1985年のベルナール・イノー以来途絶えているのであるから、フランス国民が彼にかける期待はものすごく大きい。いや、フランス人だけではない。自転車レースファンの多くが「そろそろフランス人選手に勝ってもらわないと」と思っているはず。ツールだけでなく、ドフィネやボルタ・ア・カタルーニャ、パリ〜ニース、ツール・ド・ロマンディなどで1桁の成績は数多く残しているのだが、バルデに不足しているのは「優勝」の2文字。このツールで一皮むけることを期待したい。
フランス期待の星、ロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)。1985年のベルナール・イノー以来途絶えているフランス人選手の優勝だが、この男が今年はやってくれるか? クリテリウム・デュ・ドフィネを総合3位で終え、仕上がりも順調だ (C) AG2R LA MONDIALE
折り紙付きの強さ リッチー・ポート
さて、バルデに次ぐ対抗馬であるが、やはりリッチー・ポートだろう。4月のツール・ド・ロマンディで総合3位、そして6月のツール・ド・スイスでは総合優勝と、順調に調整を続けてきており、その強さは折り紙付きだ。いわゆる「バッドデー」さえ克服できれば、そして昨年のような落車事故さえ気をつければ、総合優勝の可能性はじゅうぶんにある。事実フルームは、ことあるたびに最大のライバルとして、ポートの名を挙げている。かつてのチームメイトだけに、そのパフォーマンスの高さを知りつくしているのだろう。
ツール・ド・スイスで総合優勝したリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)。フルームも最大のライバルとしてポートの名前を挙げている。左は総合2位だったヤコブ・フールサン(デンマーク、アスタナ)、左は総合3位だったナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)。やはり、優勝候補として名前を挙げておかなければいけない選手たちである (C)BMC RACING TEAM