
基本中の基本、脱水症状の対策計画を正確無比に作る
脱水症状対策の必要性
まず、脱水症状対策は必須ですよね。サイクルイベントは基本的に屋外で行われますし、暑い季節に行われるものが多いので、他のスポーツに比べて特に注意が必要です。 特に、沖縄は11月でも東京の9月くらい暑いうえにレースは日中なので、県外から参加の方は注意しましょう。普通にセミが鳴いてます。
何を飲むべきかの最終結論
じゃあ水を飲めばいいのかというと、話はそこまで単純ではありません。結論から言うと、塩分と糖質が適度に含まれている飲み物を飲む必要があります。

重くならないようにちょうどいいボトルの量を体重から割り出す
では、量はどのくらい飲めばいいのか。結論から言うと、脱水率が2%を超えないように水分を補給する必要があります。 脱水率というのは以下の数式で算出されるものです。 (走行前体重—走行後体重)÷走行前の体重×100=脱水率(%) 例えば、運動前の体重が65㎏で運動後の体重が63㎏だったとしましょう。(こうした体重減少はほぼ汗による水分量の減少です。) このとき脱水率は(65—63)÷65×100=3.07(%)となり、2%を超えているので脱水状態に陥っている、と言えるわけです。 適切な水分補給量に関しても、個人差もある上に運動強度や気温などの影響も受けるため一概には言えません。普段の練習から運動前体重と運動後体重を図って自分にとっての適切な水分補給量を見極めたいですね。(もう遅い) 一応目安としては、持久系競技だと20~30分に200mlくらいが良いと言われているようですね。
補給食の量と質の最終結論
補給食の必要性
もちろん補給食の準備も必要です。連載第三回でも書きましたが、自転車に乗るのはとてもカロリーを消費します。今回、私が出場するのは市民レース100km(アンダー39)の部なのですが、ゴールまでに必要な消費カロリーをざっくり計算すると3000kcalくらい。

筆者注)VO2max(%)は運動強度を表します。
補給に必要な適正量にはバッファを持たせる
では、どれくらい補給すればいいのでしょうか? 先ほどの消費カロリーやエネルギー利用割合に関する試算はあくまで目安にすぎません。なので、余裕をもって補給したいですね。 私は今回、飲み物と併せて1000kcal分くらいを走りながら摂取することにします。何を補給とするか、試行錯誤の上の最終結論
では、何でカロリーを補給するのが良いでしょうか。 オススメの補給食はこちらの記事にまとまっていますが、大事なのは固形タイプより液体タイプの方が吸収が速いという事でしょう。 また、前回の記事で300km走ったときに、走りながら羊羹を食べて死ぬほど気持ち悪くなったトラウマがあるので、固形タイプは避けたい。 そこで、今回は練習で一回使ってイイカンジだった「グリコ パワープロダクション ワンセコンドCCD ジェルドリンク」を持っていこうと思います。本当はいろいろ試したかったのですが、時間とお金がなかったのでやむなし。 あらかじめ持っていくボトル2本に加えて給水所で2本スポーツドリンクのボトルをもらえば300kcalは摂取できそうなので、ジェルドリンクを4本とジェル1個持っていけば合計1000kcalですね。
パフォーマンスを向上させる物質の効果を論文で検証する
補給食を選んでいると、「クエン酸やBCAAが疲労回復に効きます!」と書かれているものが多いですが、その是非に関しては議論が分かれているようですね。 例えば、三宅ら(2001)は「クエン酸摂取が運動後の血中乳酸濃度の減少に効果的である」ことを明らかにしました。当時は乳酸が疲労の原因であると考えられていたため、乳酸濃度の低下=疲労回復という言説が広まります。 しかし、最近では乳酸が疲労の原因という説は否定され、クエン酸が疲労回復に効果的という言説も真偽は定かでなくなっているようです。

ロードバイクのメンテナンスもして準備は万全
忘れてはならないのが、ロードバイクのメンテナンスですよね。 こちらの記事などを参考に、ロードバイクの最終点検をしましょう。 特にチェーンの洗浄・注油は、ペダルが劇的に軽くなるので欠かせませんね。

すね毛でエアロダイナミクス効果をアップするのはマストという最終結論
すね毛を剃りましょう。 ふざけてないですよ。大マジです。 こちらの記事によると、Specializedの所有する世界で唯一の自転車用風洞装置で行われた実験で、すね毛を剃ることで約7%の空気抵抗が削減できることが判明したそうです。 これは40キロのタイムトライアルを1時間で走る人が、すね毛を剃るだけでタイムを79秒も縮められることを示します。ツール・ド・おきなわ100kmなら2~3分は縮められそう。 なので、剃りました。
- 気象庁「過去の気象データ検索」(2017/11/8アクセス)
- 日本体育協会「失われる水と塩分を取り戻そう」(2017/11/8アクセス)
- 三宅義明(2001)「ヒトにおけるレモン果汁およびクエン酸摂取が運動後の血中乳酸濃度に及ぼす影響」『日本栄養・食糧学会誌』第54巻第1号,29-33
- 山本順一郎編(2014)『運動生理学』化学同人
- Kamijo Yほか(2012)「Enhanced renal Na+ reabsorption by carbohydrate in beverages during restitution from thermal and exercise-induced dehydration in men.」『American Journal of Physiology - Regulatory, Integrative and Comparative Physiology』Vol. 303 (8), R824-R833
- Alex Hutchinson「The curious case of the cyclist’s unshaven legs」(2017/11/8アクセス)
- Kovacs EM(1998)「Effect of caffeinated drinks on substrate metabolism, caffeine excretion, and performance.」『Journal of Applied Physiology』Vol. 85(2),709-715
自転車提供:スペシャライズド・ジャパン
