ランドナーとスポルティーフの違いとは?
日帰りでの長距離ツーリング、たっぷり荷物を積みこんでの自転車旅、自転車で行くキャンプ。そんな旅がしたい、と自転車を探していると「ランドナー」「スポルティーフ」という名称に出会うと思います。
両者を総称して「ツーリング車」と呼びますが、明確な違いがあるわけではなくハッキリ定義するのは難しいところ。大まかな違いを見ていきましょう。
ランドナー

スポルティーフ

▲スポルティーフ寄りのモデル「CHERO 700D」(C)Bridgestone
ランドナー/スポルティーフの歴史
クラシカルな雰囲気が魅力のランドナーとスポルティーフ。今でこそその名称を知らないサイクリストがいるものの、根強いファンも存在し続けています。現在のアウトドアブームで少しずつ再注目の兆しも見えるランドナー、その変遷をたどってみましょう。フランス起源のオールドスタイル
日本では第二次世界大戦後、フランスから持ち込まれた「ルネ・エルス」の自転車がランドナーの起源とされています。これを手本に研究が進められ、東叡(とうえい)社などのハンドメイド工房で作られたのが「日本製ランドナー」の創始。 現在もメーカーの完成車以外に、東叡社を始めとするビルダーがランドナーのオーダーメイドフレームを作り出しています。完成までに時間はかかりますが、世界で一台しかない自分だけのランドナーを作ることが可能なのです。 ランドナーを手掛ける工房はこちらからチェック →「【オーダーメイド】ランドナー工房おすすめ4選」Rene Herse Book Review https://t.co/w51118dF5j pic.twitter.com/mfbdDy6UKL
— BertinClassicCycles (@bertinjim) 2015年9月7日
70年代のサイクリングブームから現在のキャンプブームへ
日本においてランドナーが謳歌したのは、1970年代から1980年代前半のサイクリングブームでした。ブリヂストンサイクルの「ユーラシア」やミヤタ自転車の「ル・マン」、丸石自転車の「エンペラー」などが発売され、多くのプロショップでもオーダーメイドを受注するように。また当時は、日本一周をテーマにした漫画『サイクル野郎』が雑誌連載されて人気を後押ししていました。 その後はMTB、ロードバイクの台頭もあり、ランドナーの人気は少しずつ衰退。しかし往年の根強いファンや輪行して旅先で自転車を楽しむ層は今でも存在し、現在に至るまでこだわり抜かれたランドナーが発売されています。 また近年のキャンプブームも、ランドナー再注目の後押しになっているようです。荷物を載せるキャリアや泥除けのフェンダーを外せば、ロードバイクと同じような走りを見せるのも特徴のひとつ。ランドナーの「今昔」
今や純ランドナーというよりも、新世代ツーリング車ともいえるジャンルが浸透し始めています。舗装路など環境の変化、パーツの互換性や入手の問題で、例えば太めの700cタイヤだったり、MTBの規格を流用した"ランドナー風"の自転車もランドナーと呼ばれるように。 タイヤの多様化に加え、ディスクブレーキの採用などは、まさに新世代ツーリング車の代表的スペックと言えますね。正統派ランドナーの特徴的なパーツ
一方、それとは一線を画した次元に、昔ながらのクラシックスタイルを愛好する人たちのための正統派ランドナーも少ないながら存在し続けています。 象徴とも言えるパーツが650のタイヤ径、Wレバー*、カンチブレーキ、ケーブル上出しのブレーキレバー、分割式リヤマッドガード、輪行用ヘッドパーツ(フロントフォークをスポンと抜くことができるヘッドパーツ)などがあります。 *)Wレバー:ダウンチューブの左右につけられる変速シフター。現在の手元操作できるシフターと違い、ハンドルから片手を離して変速する。
▲デュアルコントロールレバーがなかった時代は、ダウンチューブのWレバーで変速していた。ブレーキレバーからワイヤーが真上に出ているのも特徴的。
ツーリングの高速化
ツーリングスタイルの変化はスピードの追求と重なります。かつて未舗装路だった道も、今では舗装されて太いタイヤが必須でなくなりました。 そのような環境でより快適にツーリングをするという目的を突き詰めた結果、本来の走行性能と積載量を兼ね備えるスタイルに進歩してきたのではないかと思えます。 現代的な仕様に変化した新しいツーリング車、反して昔ながらのオールドスタイルを貫く正統派ランドナー、どちらもファンにとってはたまらない魅力として今なお愛されているのです。おすすめ最新モデルをチェック
ランドナー/スポルティーフが気になった人は、こちらの記事をチェック! おすすめ最新モデルから気になる1台を探してみてください。 →「旅する自転車「ランドナー」おすすめ11選!クラシカルでタフな相棒とキャンプや日本一周へ」監修:サイクルアシスト オオバ 大場忠徳
